睡眠時無呼吸症候群とメタボリックシンドローム

一般に生活習慣病とは、食習慣・運動・喫煙・飲酒などの生活習慣がその進展、発症に関与する病気です。高血圧・高脂血症・糖尿病・肥満が代表的で、死の四重奏などとも呼ばれます。これらは単独でも十分怖い病気ですが、重複して発症することで命に関わる危険性がさらに高まります。「メタボリックシンドローム」は、生活習慣病の中でも特に、肥満（内臓脂肪型肥満）と、高脂血症・高血圧・糖尿病のいずれか2つ以上を併せ持った状態です。メタボリックシンドロームはそのまま放置しておくと、動脈硬化（*）や動脈硬化につながる生活習慣病を引き起こします。動脈硬化が進むことがこの病態の怖さの本質です。
40～74歳男性の2人に1人、女性の5人に1人が、メタボリックシンドロームが強く疑われるか、その予備軍と推計されています（平成17年国民健康・栄養調査）。

（*）動脈硬化とは、動脈の弾性が失われて硬くなったり、動脈内に様々な物質が沈着して血管が狭くなったりして、血液の循環が悪くなる病態です。動脈硬化は全身で起こりますが、脳卒中、狭心症、心筋梗塞など、命に関わる疾患につながる可能性があります。